「親と話すだけで疲れる」「実家から連絡が来ると気持ちが重くなる」「できれば距離を置きたい。でも親だから見捨てるようで罪悪感がある……」
家族との関係に悩んでいても、簡単に「離れればいい」と決められるものではありません。
特に相手が親の場合、「育ててもらったのだから」「家族は大切にするべき」という気持ちがあり、自分が我慢すればいいのではないかと考えてしまうこともあるでしょう。
しかし、家族だからといって、どんな関係でも我慢して続けなければならないわけではありません。
大切なのは「毒親かどうか」という言葉だけで判断するのではなく、その関係が今の自分にどのような影響を与えているのかを考えることです。
ここでは、親と距離を置くべきか迷ったときに確認したい7つの判断基準をご紹介します。
1.親と会ったあと、ひどく疲れていないか
まず振り返ってほしいのが、親と会ったり話したりしたあとの自分の状態です。
多少気を遣う程度なら、多くの人間関係でも起こります。しかし、親と会うたびに気持ちが落ち込む、何日も引きずる、連絡が来るだけで憂うつになるのであれば、現在の距離感が自分にとって負担になっている可能性があります。
「親なんだから普通に接しなければ」と考える前に、まずは自分がどう感じているのかを確認してみましょう。
2.自分の考えや人生を否定され続けていないか
仕事、結婚、恋愛、子育て、お金、住む場所など、大人になれば自分で決めることが増えていきます。
ところが親が「そんな仕事はやめなさい」「その人とは別れなさい」「あなたには無理」などと強く介入してくることがあります。
親が意見を言うこと自体が問題なのではありません。
重要なのは、最終的にあなた自身の意思が尊重されているかということです。
自分の人生なのに親の顔色ばかり気にして決断しているなら、一度関係性を見直してみてもよいかもしれません。
3.「断る」という選択ができているか
「今週実家に来なさい」「これをやってほしい」「親なんだから助けて当然でしょう」などと言われたとき、あなたは断ることができるでしょうか。
本当は嫌なのに、「怒られるから」「機嫌が悪くなるから」という理由で従い続けている場合は注意が必要です。
親子であっても別々の人間です。
自分の生活を守るために、できないことを「できない」と伝えることは、親を嫌うこととは違います。
4.罪悪感によって関係を続けていないか
親と距離を置こうとすると、多くの人が感じるのが罪悪感です。
「ここまで育ててもらったのに」
「親を一人にしたらかわいそう」
「こんなことを考える私は冷たい人間なのでは?」
そう考えてしまうこともあるでしょう。
ただし、「一緒にいたいから付き合っている」のと「罪悪感があるから離れられない」のでは意味が違います。
自分がどちらの気持ちで親との関係を続けているのか、一度考えてみてください。
5.親との関係が自分の生活にまで影響していないか
親との問題が、現在の生活にどの程度影響しているかも重要な判断材料です。
例えば、親から頻繁に連絡が来るため自分の時間がなくなる、親の意見が怖くて恋愛や結婚を決められない、実家の問題が気になって仕事に集中できない、といったケースです。
親との関係によって、自分自身の生活や大切な人との関係まで苦しくなっているのであれば、距離の取り方を考えるタイミングかもしれません。
6.何度話し合っても同じことが繰り返されていないか
一度の衝突だけで「毒親だから縁を切ろう」と判断する必要はありません。
まずは自分が嫌だと感じていることを伝えたり、付き合い方を変えたりする方法もあります。
しかし、何度伝えても聞いてもらえない、約束しても同じことが繰り返される、話し合おうとすると責められるという状態が続いているのであれば、話し合いだけで解決するのが難しい場合もあります。
そんなときは、関係をゼロか100かで考えず、連絡の頻度を減らす、会う回数を減らすなど、少しずつ距離を調整する方法もあります。
7.「親と離れた生活」を想像したとき、どう感じるか
最後に、一度想像してみてください。
もし親からの連絡が減り、会う回数も少なくなって、自分の判断で生活できるようになったとしたら、あなたはどう感じるでしょうか。
「寂しい」と感じるでしょうか。
それとも、「少しホッとする」と感じるでしょうか。
もちろん、その感覚だけですべてを決める必要はありません。
ただ、親との関係を考えるうえで、自分が本当は何を望んでいるのかを知る大切なヒントにはなります。
距離を置く=縁を切る、ではありません
親との関係に悩むと、「今まで通り付き合う」か「完全に縁を切る」かの二択で考えてしまうことがあります。
しかし、家族との距離にはさまざまな形があります。
毎週会っていたのを月に一度にする。電話には毎回出ず、落ち着いているときに折り返す。話したくない話題には答えない。実家に泊まらず日帰りにする。
こうした小さな調整でも、自分の負担が変わることがあります。
「絶縁するかどうか」をすぐに決めるのではなく、自分が穏やかに暮らせる距離を探してみるという考え方もあるのです。
「家族だから」と、自分の気持ちを後回しにしなくてもいい
親との関係には、これまでの思い出や感謝、怒り、寂しさなど、さまざまな感情が重なっています。
だからこそ、「距離を置いた方がいいのか」「このまま付き合っていくべきなのか」と迷うのは不思議なことではありません。
今回ご紹介した7つの判断基準を振り返りながら、まずは「親が正しいか、自分が正しいか」ではなく、これから自分はどんな関係でいたいのかを考えてみてください。
答えがすぐに出なくても構いません。
家族とのこれからを決めるとき、大切なのは周囲から見た「理想の家族」ではなく、自分自身が無理をしすぎずに暮らしていける関係を見つけていくことです。
